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執筆者の写真サステなおこ

お皿ごと買える最高のテイクアウト体験

2020年は、本当にコロナに振り回された一年でしたね。


学校も、会社も、飲食店も、医療施設も、ホテルも

何が正解かわからない中で、みんなで一生懸命戦った一年だったように思います。


感染予防はとても大切である一方で、使い捨てプラスチック容器が激増した

一年でもありました。


このmorning batonを始めた大きな目的は

「つくる側とつかう側が一緒になって、地域のプラスチック問題を解決する」

その第一歩として、今年の9月にこのサイトを開設しました。


私が今、とある製造業と地域のメディアと一緒に取り組んでいるプロジェクトは

ここ、湘南・鎌倉発

「ごみが出ない最高のテイクアウト体験」のプラットホームづくり


コロナで加速したテイクアウト需要


コロナで一気にお店からお客様がいなくなり、代わりにテイクアウト需要が増えました。

毎日三食つくるのは、けっこうしんどくて、何度地元のお店の美味しいご飯に助けられたか!

一方で、四人分のテイクアウトをしたときに出るごみの量といったら・・・

げんなりするほどかさばるし、なんかプラスチック容器で食べる味気なさだったり

味がちょっと変わる気がしました。


鎌倉市役所の方のお話では

「プラスチックごみは、事業ごみは10%減っている代わりに、家庭ごみが30%上がった」


それくらいテイクアウトによって、プラスチック容器の需要が増えました。


今回、そのコロナ禍でありながら、テイクアウトのごみ問題を解決しつつ、地元のお客様から喜ばれ売り上げに繋げられた神奈川県横浜市青葉区の素敵なお店をご紹介したいと思います!


青葉区は、観光客というよりも地元のお客様がほとんどという地域特性もありますが

テイクアウトでのプラスチック問題、どのように工夫されたのか、伺ってみました。


常連のお客様にも、新規のお客様にも大好評


今回、取材をさせていただいたのは

”キャセロール(大皿)丸ごとテイクアウトできる”青葉区藤が丘にある

オーガニック&ヴィーガンカフェ<2.bananeira>(ドイスバナネイラ)


今年の4月から「ギュギュッとバナネイラ」のテイクアウトがスタート。

大きなキャセロールの中に、野菜のデリが5〜7種類、ベジザンギ(大豆ミートの唐揚げ)などがセットになって、4人前で3,000円(税別)

キャセロール(大皿)代を追加で1,000円支払えば、容器ごと持ち帰れてそのまま食卓へ。

盛り付け不要ですぐ食べられます。


私が訪ねた時も、仲良しの常連さんがマイ容器を持参して、デリを購入されていました。


食べ終わったら、洗って、またお店に返せば1,000円が戻ってくるという

デポジット制で、もし器が気に入ったらそのままお家で使える仕組み。

グラタンなどにも使える優秀な器です。


他にも、日替わり野菜デリ(コンフォート)は、旬お野菜のおかずとして、ちょっとだけご飯作りをラクにしたいときのピンチヒッターとして大活躍。これもマイ容器を持参すれば

そのまま容器に入れて持ち帰ることができます!


オーナーの加藤さんに、つくる側のお店の立場として、こういうリユース容器って実際どうなのか、お話を聞かせていただきました。


きっかけはコロナでどこのお店でもプラ容器が増えたこと



ーーーー大皿丸ごとテイクアウトをはじめたきっかけは?


「うちはもともとイートインがメインでしたが、コロナでテイクアウトが求められるようになって、その時に、ご家族4人分のデリを買おうとすると、3つ4つプラ容器が増えていくのを目の当たりにしたんですね。

もともとプラスチック問題には関心がありましたし、できるだけごみが出ない方法を考えてきたけれど、自粛期間中に一気に需要が増えて、容器販売元のサイトからプラ容器が消えくらいのこともあったくらい、使い捨てプラ容器をどこのお店も使っていましたね。


そこで思いついたのが、キャセロールごと買える仕組みです。

そのままテーブルにおいても様になるし、いいなって。

思いついた翌日には告知しました」(加藤さん)


ーーーーお客様の反応はいかがでしたか?


「地元の常連さんたちが、共感し理解してくださるおかげで、とてもスムーズに導入できましたし、ありがたいとおっしゃってくださっています。私たちを応援して3日おきに容器をリユース(返却して洗ってまた使う)しながら利用してくださるお客様もいて、このコロナ禍でとても助かりました。


意外だったのが、返却する方がほとんどかと思いきや、気に入ってくださりお家で使っていらっしゃる方も増えていることです。


常連のお客様だけでなく、新規のお客様も買ってくださっています」(加藤さん)


ーーーー1000円という金額は高いというお客様はいらっしゃいましたか?


「高いと思っても、返却したらお金が戻ってくるので、その辺りは躊躇なく買われていますね。モノ自体も1000円の価値があると思っていただいているようです」(加藤さん)


マイ容器持参のメリットとデメリット


ーーーーマイ容器持参というスタイルは、湘南のお店では困りごともあるようですがいかがですか?


「そうですね。お客様が容器を持参してくださることは、ごみも出ないのでとてもありがたいですし、お客さまも喜んでくださっています。

一方でやはり衛生面で気を使いますし、容器によっては小さくて入らなかったり、

日替わり野菜デリは、量り売りなので重さでオーダーなのですが、サラダは軽くてカサもあるので入りますかねぇ?と不安そうに持参されるお客様も、たまにいらっしゃいますね」(加藤さん)


ーーーーマイ容器ではなく、容器を地域で何種類か統一の規格にして、地域で容器をリユース(お店で洗って何度も使い回す)するのはど思われますか?


「それはいいと思いますよ!うちのお店は、お弁当は紙容器、カレーだけソースがあるのでプラスチック容器なので、お弁当タイプであればいいかもしれませんね。形状は考えないといけないと思いますが・・・


あとは、容器を洗っていたとしても他のお店で使用したお皿に敏感な方も、中にはいらっしゃるような気もしますね」(加藤さん)


ーーーー容器を地域でリユース(お店で洗って何度も使い回す)した場合、お店の手間の面ではいかがですか?


「店内の食器と同じように洗浄するのであれば、手間ではありませんね。容器もお店側が買い足し続けなければならないわけではないので、いいと思いますね。」(加藤さん)


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鎌倉から車で青葉区まで訪ねて、今晩のおかずにさっそく

<バナネイラぎゅうぎゅうボウル>を大皿ごと購入しました。


ちょうどグラタン皿が割れてしまったので、これを機に買えるのは嬉しい!

このまま車に乗せておうちへ笑

しっかりラップで包まれているので、外気に触れることなく安全に持ち帰れました。

さっそくいただきましたが、そのまま食卓に出せるって最高!

なんて楽なんでしょうー!


たくさんの新鮮なお野菜に、味が1つひとつしっかりついていてすごく美味しかった。

いろんな歯ごたえが楽しめたし、大豆ミートのベジザンギもしっかりした重量感で満たされました。子どもたちもしっかり食べてくれました!


鎌倉にもこんなお店があったらいいのにな!

容器にロゴが入らなくても、こういうことに共感して買ってくれる方が増えたら嬉しいと

おっしゃる加藤さんの素敵な笑顔が印象的でした。


初めましてにも関わらず、いろんなことを教えていただきとても勉強になりました。

やっぱりお店の方のお話を聞くのって大事。


お店にはお店側の事情や思いがある。そこをちゃんと見ないと喜んでいただけるサービスは生まれない。


やはり実際行動に移されている方のお話はとても刺激的です。

加藤さま、ご協力いただきありがとうございました!




【お店の情報】

2.bananeira(ドイスバナネイラ)

住所:横浜市青葉区柿の木台3-20

TEL:045-482-7871

営業日:月曜日~土曜日:11:00~22:00(L.O.:21:00、木曜は15:30まで)日曜定休 






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